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2018年12月17日

【会員専用 Weekly No.177】海外投資家、年間売り越し5兆円超

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  1. 海外投資家、年間売り越し5兆円超

  2. 日本製造業の再評価は起こるか

  3. 今週のFOMCは年内最大のイベント

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Weekly 12月17日

 

海外投資家、年間売り越し5兆円超

13日に発表された投資主体別売買動向12月第1週で、海外投資家の現物売りは6001億円に達した。9月第1週の5279億円を上回り、2月第1週の6446億円に次ぐ、今年2番の高水準。その結果、1月からの累計は5兆1991億円の売り越しに達した。16年の3兆6887億円を上回り、13年に15兆円買い越した後の最高記録となった。

「月の一週目の売り」圧力が復活した格好だが、最近の傾向は欧州勢の売り圧力と見られる(地域別動向が判るのは来月20日頃)。ブレグジット(英EU離脱)混乱に伴うキャッシュ化が要因なのか、オイルマネーの換金売りなのか、ヘッジファンドの解約売りなのか、ファーウェイ・ショックによる日本経済・企業への悲観論なのか、それらが混在している印象だ。

もう少し先物主導かと思ったが、先物の売り越しは1560億円に止まった。10月第2週の1兆4990億円、同第3週と第4週と連続で9000億円超の先物売りだったことから見ると、意外に少ない。一部に噂のあったCTA(商品投資顧問業者)の売り仕掛けではなかった様に見える。ドル円の安定もそれを物語っている。ただし、現物売り圧力を背景としたと見られる個別銘柄の空売りが乱舞し、地合いの悪化は否めなかった。ちなみに11日の空売り比率は48.5%。この日の日経平均は71円安だが、前日459円安を記録している。また10月28日に50.80%(日経平均は822円安)を記録しており、48.5%は10月30日の50.0%に次ぐ水準。空売りは短期売買が中心。売り残は季節柄縮小傾向となるだろう。

規模は不明だが、13日付ブルームバーグはヘッジファンドのジャブレ・キャピタルが「2月メドに投資家に資金返還へ」と報じた。拠点はジュネーブで、欧州ヘッジファンドの実情を示唆する。今年が「特に厳しい年」となり、相場そのものの予測が一段と困難になっているため、としている。「以前は弱さがチャンスを生んだが、政治・経済見通しが引き続き混乱し、明確な方向性が見出せない」と嘆いている。

海外投資家に加え、銀行・生保の売り越しも続いている。月次で遡ると16年5月以降、連続。年間は生保が3203億円、銀行が7301億円の売り越し。海外投資家と合計すると、日銀の6兆円ETF購入を上回る。バブル規制の影響で、銀行も生保も厳しく株式保有が規制されており、売り一辺倒になるのは致し方ないが、超低金利の長期化で運用難が深刻化しており、見直し論議がもっとされても良い様に思う。何せ、全市場ベースで配当利回り3%超の銘柄は654銘柄に達する。低金利に喘ぐ運用者から見れば、現在の東京株式市場は涎の出るマーケットに見えるのではなかろうか。それにしても、金融緩和をやりながら金融規制強化とは、政策自体がチグハグとしか思えない。当然改善の余地が議論されれば、株価にとって大いにプラス。しかしながら、現在、日本の10年国債の利回りは0.05%。10年前の10分の1になっており、来年の金融機関の運用は米国債に向かうしかなさそうだ。これ自体は円安要因だが。

米中摩擦や米経済ピークアウト論など経済減速観に伴う株価警戒論が目立つが、急速に変化する政治経済に市場の構造改革が追い付いていないミスマッチ感が強い。仕組みが壊れて行く時は、そういうものであろうが、本来。市場はもっと自由であるべきであろう。「日銀依存」と批判されるなか、仕組みを変えていく流れも今後の注目点となろう(個人的には、銀行、生保に純粋運用目的での株式投資を緩和する必要があると思う)。

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