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2019年08月10日

【会員専用 Weekly No.207】「月初の波乱再び」、対中関税第4弾発動へ

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  1. 「月初の波乱再び」、対中関税第4弾発動へ

  2. パウエル議長、サイクル半ばの調整と述べる

  3. トランプは弱気なのか

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Weekly 8月5日

 

【「月初の波乱再び」、対中関税第4弾発動へ】

昨年12月1日に孟晩舟ファーウェイ副会長が逮捕され、衝撃が走ったことなど、月初に波乱が多いイメージが繰り返された。5月初旬に合意寸前破棄衝撃があって以来の対中関税問題が1日に噴出した。トランプ大統領は、先月末の米中協議不調の報告を受けたためか、あるいは今週末から始まると見られる北戴河会議に圧力を掛けるためか、突然、9月1日から3000億ドル相当分に10%関税掛ける意向を表明した。中国側も対抗措置をとると表明。

これ自体は、中国の引き延ばし作戦(*新長征で有利になるまで待つ作戦)を批判していたので、可能性は十分予想されていたが、市場はFOMCでの「利下げ期待」後退の波乱が癒されていなかったので、緊急的なリスク回避市場になったと思われる。消えたはずの「利下げ期待」が一気に復活。米10年債利回りは一時1.84%、16年11月以来だからトランプ選出の大統領選の時以来。1週間の利回り低下幅は0.23%と7年ぶりの低下幅となった。短期金融市場の9月利下げ確率は前日終盤の51%から73%に撥ね上がっている。

1日発表のISM(米供給管理協会)7月製造業景気指数が51.2と6月の51.7、市場予想の52.0を下回ったことも金利低下材料。こちらも16年8月以来の水準。翌日発表の雇用統計への関心はすっかり薄れ、就業増加数は16.4万人と予想と変わらなかったため、市場の反応は見られなかった。なお、連邦債務上限問題は上院が可決しクリアした。

この日プラス圏に居たNYダウはトランプ大統領の追加関税で600ドル下げ280ドル安。先週は後半の3日間で713ドル強の下落。「利下げ期待」が戻れば、切り返してもおかしくないが、対中問題の不透明感の高まりで、全面的なリスク回避となった様だ。原油相場も混乱し、WTI先物は7.9%安の53.95ドル/バレル。下落率は15年2月以来の大きさ。ドル円は前日の東京市場で109円台に戻していた反動もあって、一気に107円台前半の攻防に、そして翌日のNYでは106円台に突入。トランプ大統領が人民元安を批判したことも心理的に影響した可能性がある。日本時間になって、人民元は対ドルで急落、1ドル6.9502元、8か月ぶりの元安。ユーロなどは安値圏で小動き。2日は、日本の対韓国「ホワイト国」外しが加わる。日本への警告やら脅しやら国を挙げての大騒動。禁輸扱いで、実情が正しく報道されていない。1ドル=1189ウォン前後にウォンが売られており、動向を注目。

"新長征論"とはトランプ大統領の「任期満了まで時間稼ぐな」との対中警告が対中関税第4弾発表前から市場の重石になっていた。大統領は1期目の任期が終わるまで時間稼ぎをしないよう警告し、再選すれば協議は更に厳しくなり、決裂する恐れもあるとツイートしていた。

この見方は中国では「新長征論」と呼ばれる。毛沢東の長征は実際は敗残逃避行だが、日中戦争開始で流れが変わり、国共合作を経て、毛沢東勝利の起点とされる。これに擬えた発言を習主席が行っている。大別すれば、米国の要求する改革開放路線に踏み切るか、中国独自路線で忍耐を続け、5年半先でもトランプ交代を待つかの選択を迫られているとされる。

それを見極める夏の北戴河会議は、8月3日辺りから始まるとの観測が出ている。1週間から2週間程度で、中国の動向に変化が出るか注目される(15年8月は今でも謎の天津大爆発が起こり、チャイナ・ショックが始まった)。

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