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2020年04月13日

【会員専用 Weekly No.234】どうしても不思議だったこと

会員様専用レポートです。

このレポートが、皆さんの資産運用の一助になれば幸いです。

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  1. どうしても不思議だったこと

  2. 米経済、金融対策の波

  3. 安倍首相の緊急事態宣言と日本の治療薬

  4. 雇用悪化懸念と成長率予想

 

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Weekly 4月13日

【どうしても不思議だったこと】

先週の米市場は金曜日がグッドフライデーで休場、実質4営業日だった。それにも関わらず、NYダウの週間の騰落率は∔12.6%、S&P500 は∔12.1%だった。とりわけS&P500はなんと1974年以来の高水準だった。ちなみに、日経平均は5営業日で∔9.41%。このように先週は世界の株式市場は戻り基調にあった。

しかし、1点だけ気にかかったことがある。8日のNY ダウは779ドル高だったが、株価を押し上げたのは、NY州知事が「1日あたりの死亡者数は最高だったが、入院患者は減少傾向にある」と発言したことや、米国立アレルギー感染症研究所の所長が「新たな入院患者が減っており、来週(つまり今週)には転換点を迎える」と発言したことが 要因となっている。つまりこの程度の改善期待のニュースで700ドル以上上げるのか違和感があった。

翌9日のNYダウは285ドル高。後述するが、米FRBによる2兆3000億ドル〈約250兆円〉の支援策が理由。これは納得。8日のNYダウの779ドル高を受けて、9日の日経平均は7円安、やはりNYダウの上げに懐疑的だと思った。また、8日にはワシントン大学の分析では、死亡予測は下方修正したが、「第2波が到来する」可能性が高いという、株価にとって弱気の材料も出ているのだ。

8日のNYダウの動きから、結論として、相場が強気に向かっているときは、特に初期の段階では弱材料があっても強気の材料にしか反応しないものだ。3月の相場を思い出すと、逆に弱気の材料にしか反応してこなかった。現時点ではテレビを見ると、米国や欧州の悲惨な状況しか報道しないが、相場の世界では少しでも明るい光を見ようと戻り相場のなかにある。しかし、その基盤はまだまだ脆弱な面があると見て置きたい。

東京株式市場は、日経平均19000~20500円ゾーンに定着しつつあるように見える。2月期決算企業の発表シーズンに入っているが、「予想困難」が目立つ。手探り感は否めない。

 

【米経済、金融対策の波】

注目の米週間新規失業保険申請件数(4/4終了週)は660.6万件、先週の686.7万件を下回ったが、依然記録的高水準。事前予想で929万件まであった。処理能力の限界か、ピークアウトしていくのか、予断を許さない状況だ。3/21終了週からの3週間累計は1678万件に達する。来月初発表の4月雇用統計で最大2000万人の雇用が失われるとの予測になっているが、その範囲に収まるか、微妙だ。

これに対し、FRBがさらに踏み込んだ。地方政府、中小企業を含む一般企業に対する総額2兆3000億ドルの支援策を打ち出した。州政府、大都市、郡が発行する債券を直接購入、大企業はもちろん従業員1万人以下の企業に対しても民間銀行を通して期間4年の融資を行う。パウエル議長は声明で、FRBの役割は従来の市場の流動性や機能維持から、深刻な公衆衛生問題に対し経済、財政余地を提供することに拡大したとしている。対策は一応、9月までの時限措置だが、FRBはコミットし続けると表明。融資を受けた企業は「雇用維持に向けた妥当な取り組み」が求められる。

米国の雇用危機感の強さを示すとともに、不十分と判断されれば、次々と対策が発動される可能性を示唆する。「未知の領域に踏み込んだ」と批判的に見る向きもあるが、時代が大きく変わる可能性がある。例えば、テレワーク・在宅勤務は「8時間の労働に対して給与を払う」と言う労働概念が壊れることを意味する。逆に言えば、その概念に縛られる限り、テレワークは緊急的・一時的措置に止まり、成果は上がらないと見られる。後から見れば、「あの時から時代が変わった」局面に位置している。

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