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2020年05月02日

【会員専用 Weekly No.237】中国制裁の行方が一つの焦点に

会員様専用レポートです。

このレポートが、皆さんの資産運用の一助になれば幸いです。

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  1. 中国制裁の行方が一つの焦点に

  2. 緩和期待先行、月末要因も

  3. 曇天下の戻り相場、上値圧迫要因多い

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Weekly 5月4日

【中国制裁の行方が一つの焦点に】

昨年のGWは米中通商交渉で「合意決裂」となった。「第一段階合意」で仕切り直しに秋まで掛かった。今年も中国が問題となる。欧米が「感染ピーク過ぎた」(ジョンソン英首相)として、経済活動再開に動き始めた局面で、感染責任を巡る「中国制裁」をどう扱っていくか、一つの焦点と考えられる。

28日、米国家情報長官室(ODNI)が「(新型コロナウイルスは)人工でも遺伝子操作されたものでないという科学的な総意に同意する」と表明。NEC(米国家経済会議)のカドロー委員長は「中国保有の米国債の一部を帳消しにするとの考えは事実無根」と言明(ただし、本人の言でなくCNBC記者のツイッター投稿)、と中国批判の論調を抑える姿勢が伝えられた。おそらく、経済回復には中国との連携が必要との思惑が交錯する。トランプ大統領はロイター・インタビューに「中国は大統領選で私を敗北させたい。そのために何でもやる」と警戒心を示しており、親中派とされるバイデン氏との攻防で「中国批判」を強める可能性がある。早速、5月1日にはトランプ大統領は、ウイルスの発生源は武漢の研究所と指摘、報復関税や賠償金にも言及、このため、NYダウは622ドル安で5月をスタートした。

29日付香港経済日報は、感染拡大の賠償を求めて、米、英、伊、独、エジプト、インド、ナイジェリア、豪州の8か国の政府・民間機関が中国を提訴していると報じた。別称「100か国連合」とする意見もあり、テドロスWHOを含めて中国非難の声が高まっている。賠償要求額は合計約49.5兆ドル(約5300兆円、米ミズーリ州が金額を示していないので、100兆ドルを超えるとの見方もある)。中国は当然、猛反発しているが、今のところ具体的対抗策はない。ただ、太平洋戦略でぶつかる豪州との軋轢が拡大、閣僚などの激しい言葉の応酬となっている。

4月27日、米政府は航空機部品や半導体関連製品、通信機器、レーダー、高性能コンピュータなどを対象とする輸出規制強化の新規則を発表した。民生品の軍事転用防止を狙いとし、外国企業も米政府からの認可が義務付けられる。新規則はロシア、ベネズエラにも適用されるが、主たるターゲットは中国。その前の24日に米FCC(連邦通信委員会)は中国系通信4社が中国政府から独立していることを示すことができなければ、米国内事業を禁止する方針を発表した。中国電信(チャイナテレコム)などが事業免許を取り消される可能性がある。米議会も強硬で、政府系年金基金の中国株投資を禁止するように大統領に要請、発展途上国債務再編では対中債務の情報公開を求め、中国人留学生排除、前述の中国保有米国債放棄要請などの議論が噴出している。

その中で、ニッキー・ヘイリー元国連大使(既に退任し24年大統領選を目指すと憶測されている)が「コミュニスト・チャイナ」反対運動を広げており、中国共産党ないしは習政権批判に集中していく可能性も考えられる。

回復シナリオは、中国自身の回復スピードと「中国制裁」の動きの渦中で揺れ動くと考えられる。日本経済の中国依存の回復シナリオは限界的と見て置く必要があろう。

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