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2020年10月13日

【会員専用 Weekly No.259】盛り上がりが欠けるなか国内生産回帰に注目

会員様専用レポートです。

このレポートが、皆さんの資産運用の一助になれば幸いです。

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  1. 【盛り上がりが欠けるなか国内生産回帰に注目】

  2. 【NY株、トランプ健在で切り返す】

  3. 【大統領選を控え、米株波乱含みの10月】

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Weekly 10月12日

 

【盛り上がりが欠けるなか国内生産回帰に注目】

日本株は相変わらず混沌感が強いが、月初の波乱を乗り越えて、10~12月ラリーの初動的展開となってきた感がある。先週の東証一部出来高10億株前後と商いが盛り上がらず、8日のNT倍率が14.28倍、8月3日の14.58倍から見ると低いが、第2週でオプションSQの思惑があったのか、指数先行売買の印象が強い。一方、日経VI(恐怖指数)は9日19.71、コロナ急落前の2月21日以来の低水準で久々の20大台割れとなった。空売り比率も40割れ(SQだった9日は41.5%)が続き、とくに売り込む動きが見られないのも底堅さの一因のようだ。

8日、東証発表の海外投資家動向は、9月第五週で現物571億円、先物6968億円、合計7540億円と大きめの売り越し(ブルームバーグが「海外勢が今年最大の買い越し-日本株再評価の声」と報じているが、これは財務省データの外為ベース分。市場外の何らかの取引があったと思われる)。売り越しは5週連続で、9月合計1兆9370億円。この間の日銀ETF買い累計は5607億円で、この統計を見てよく崩れなかったなぁとの印象。10月は1日に東証トラブルがあったが、日銀もETF買いを行っていない。

 日経平均23500円の壁を破り24000円に向かうかどうか、「企業収益期待」が一つのカギとなりそうだ。足元で2月期決算企業の上半期決算が発表されているが、7日はイオン株が赤字決算にも拘わらず、年初来高値を更新したのが目を惹いた。業績好調なOlympicグループなどは分かるが、不振の大型SC中心のイオンでも、赤字は限定的、食品スーパー部門の好調、最大需要期の年末年始商戦への持ち直し期待などが投影されたのであろうか。一般的に、食品スーパー、ドラッグストア、ホームセンターなどが好調で、いわゆる巣ごもり消費関連。反対に都心部中心にコンビニ低調、百貨店など不振、ファッション関連不振などと明暗を分けている。

東証一部の8日の年初来高値銘柄数は71(SQの9日は74)。9月28日の228銘柄から見ると勢いは強くないが、勢いは出遅れ修正銘柄に広がっている印象がある。押し上げ相場の一つの目安となろう。

押し上げ材料のベースとなる可能性がある点として「国内生産体制強化の動き」がある。

ダイキン工業が、現在すべて中国で生産している空気清浄機の一部生産を日本に移すと報じられた。国内回帰は2008年以来。コロナ対策で販売好調で、30万台→55万台の国内販売を見込む。世界販売は78万台見込みだが、マレーシアで12月に生産開始予定。

トヨタとパナソニックの合弁車載用電池会社プライム・プラネット・エナジーは国内生産体制の強化を発表した。ハイブリッド車年50万台相当分。各々に事情があり、全体から見れば小規模だが、流れが潮流に発展していくか注目される話だ。

日本政府は情通信分野で安全保障を念頭に、機微情報流出対策を実行に移し始めた。具体的にはドローンや監視カメラなど情報搭載機器の政府調達ルールを明確化、事実上の中国製品排除に動いている。米国と歩調を合わせ、アジア・太平洋の海底ケーブル施設で中国と結ばず、アジア各国に日本製導入を働きかけ始めた。これらが「もうひとつの押し上げ材料」であり、関連業界に活況感が出始め、関連ニュースが増えている印象。

しかし日本企業の「脱中国」は容易でない。大半が合弁企業で、資産や資金の持ち出しは困難で、無理に撤退しようとすれば没収等の措置に遭うと思われる。相当な嫌がらせを伴おう。潜在的な不安材料、計算上利益を上げていても評価し難い材料と看做されて来た。したがって、株価には投影されていないと考えられる。それに代わる代替的な話で、相対的なリスク軽減に向かうかどうかが焦点となろう。

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