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2022年02月07日

【Weekly No.321】メタ・ショック、アマゾン決算で相殺

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  1. メタ・ショック、アマゾン決算で相殺
  2. 「ソロスの予想」、習主席の続投実現に危うさ予想
  3. 月替わり、緊迫感やや薄らぐ

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Weekly 27

【メタ・ショック、アマゾン決算で相殺】

1-3月期予想が市場予想を下回り、前日の時間外取引から大きく売られていたメタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)株は3日の商いで一時27%安、時価総額2300億ドル余が吹き飛んだ。ザッカーバーグCEOは、中国TikTokの台頭で「前例のない競争のレベル」に直面しているとし、動画分野に重点的に取り組むよう激励したと言う。ユーザー数伸び悩みで以前のような高成長は難しいとの見方が強い。ただ、他のハイテク大手に広がった売り圧力は、アマゾンがプライム料金大幅値上げを発表して+10%程度切り返す展開となっている。決算嫌気で売られた決裁大手ペイパルなどは続落基調で、コロナ・パンデミックで買われていた銘柄で、決算内容に厳しい反応が続いている。

3日、英中銀が25bpの政策金利利上げに踏み切り、昨年12月の0.1→0.25%に続く連続利上げとなった。政策委員9人中4人は50bp利上げを主張した。英ガス電力市場監督局は4月から上限価格を54%引き上げると発表。エネ供給業者30社近くが経営難に陥っていると言う。苦境家計には90億ポンド(約120億ドル)の支援策を講ずるとしているが、ジョンソン政権は混乱状態に陥っている。英中銀のCPI(消費者物価指数)見通しは125.4%から4月に7.25%でピークとなる見通し。

ECB定例理事会は「現状維持、年内利上げ開始排除せず」の結果。ラガルド総裁は「12月より、短期的なインフレリスクは上向きに傾いている」とし、「明らかに状況は変化した」とタカ派姿勢に転換した。金融市場の年内利上げ予想は28bpから40-45bpに撥ね上がり、ユーロ高に作用した。1月ユーロ圏CPI(消費者物価指数)は+5.1%、ECB不意を突かれたとコメント。次回3月会合が重要との認識になっている。欧州の利上げが米長期金利に影響し、この日10年債は前日比0.06%上昇して1.83%で引けた。

3日発表の米週間新規失業保険申請件数は23.8万件、市場予想24.5万件以上に減少し、雇用鈍化懸念は緩和された。北東部を中心に大寒波の影響が残ると見られるものの、2月雇用は改善するとの見方もあるが、4日発表の1月の雇用統計は、就業者増加数は前月から467000万人増と、市場予想の15万人増を大きく上回った。人手不足は依然として深刻。ただし、コロナ禍を踏まえ季節調整モデルを変えた影響もあるようだ。ちなみに、12月は既発表の20万人弱増から新たな季節調整で51万人増に上方修正されており、この12月と比べると1月は就業者数の伸びは鈍っていることになる。しかし、この日10年債利回りは1.90%を超えた。株価は金利上昇の影響を受けず(金融株は上昇)、ナスダックも大幅に反発している。

米軍のIS指導者殺害による中東情勢緊迫化懸念か、または悪天候でのテキサス州での生産障害懸念か、ウクライナ逼迫か分からないが、WTI原油先物清算値が390.27ドル/バレルと1410月以来の90ドル台乗せとなった。天然ガス相場は反落しているので、一本調子で上昇するとは思われない。

 

【「ソロスの予想」、習主席の続投実現に危うさ予想】

「ジョージ・ソロス」この名をご存知の方は多いと思うが、ご存じない方はWikipediaで調べてください。彼はヘッジファンドの創始者とおいわれ、92年イギリス政府の為替介入に対抗して、ポンドの空売りで大きな利益を得た。この一件で「イングランド銀行を潰した男」の異名を採るようになった。そのジョージ・ソロス氏が131日のスタンフォード大フーバー研究所での講演で「習近平主席が広く予想されている年内の続投を実現できない可能性がある」との見方を示したことが話題になっている。「共産党内の強い反対を踏まえると、毛沢東、鄧小平の地位に上り詰めることは決して起きないかも知れない」と結構強い論調だ。理由はごく普通だ。「党内の政敵、不動産危機、ゼロコロナ政策とワクチンの失敗、出生率低下などを挙げている。

彼は、陰謀論的に、東欧カラー革命、アラブの春、トランプ派からは「バイデン不正選挙」の黒幕の一人と見做されているだけに、スワッ、何か仕掛けを行っているのか、との想像が働くが、現時点での課題として挙げた「習主席が信頼再構築に必要な手段を講じるかどうか」、「習氏が成功したかどうかは4-6月期に分かる」を注視することになろう。「開かれた社会が現在直面する最大の脅威を排除することになるだろう」と、「民間企業の役割増大を望む勢力から攻撃されている」とも述べたようだ。

中国の現在の位置づけは、春節、北京冬季五輪、3月全人代開催のイベント期間にある。強引なゼロコロナ政策を推進中で、照準は秋の共産党大会での「3期目、5年続投」あるいは「(毛沢東以来の)党主席復活、全権掌握」の攻防と考えられている。ただ、内情は厳しい。1月、河南省鄭州市トップ(習派?)更迭、浙江省杭州市の元トップ(江沢民派?)の党籍はく奪、銀監会(銀行業監督管理委員会)元副主席(国務院派?)党籍はく奪などが立て続けに発表された。習主席が進めて来た汚職・腐敗摘発は峠を越えたハズだったが、再燃の様相。情報・警察・公安などを取り仕切る政法委の内部分裂観測(二つの勢力が別々に会合を開いているなど)も出ている。

中国共産党内部の抗争図は外野からは分からないが、不振の経済を巡って、習派対国務院(李克強首相)派、国際派(王岐山副主席)、江沢民派などの対立構図と思われる。不動産危機で国務院派が巻き返してきているとか、1月に出た「キヤノン広東省珠海市デジカメ工場撤退、独自動車大手VWの天津・自動変速機や第一汽車集団との年産30万台規模の自動車工場閉鎖、さらに香港金融市場の縮小などが厳しさを増しているとかの観測が出ている。公称の外資系企業直接雇用は4500万人、対外貿易分野雇用は2億人規模にある。外資系企業の中国撤退は一つのシグナルとなろう。

余談だが、一歩早く「3月危機」を迎えると囁かれているのが韓国。家計債務がGDPを超え(約172兆円)、コロナ対策での融資金・利息支払い停止延長期間が3月末で期限を迎えるため。大統領選もあって、再々延長は困難と見られている。規模は約11兆円だが、家計債務とダブり、破綻トリガーになる恐れがあると見られている。アジア市場の波乱にも目配りして置く必要がある。

 

【月替わり、緊迫感やや薄らぐ】

週初は月末ということもあったが、1月は惨憺たる状況であった。月末要因があると思われるので、ストレートには評価できないが、31日の米株はダウ+1.17%、ナスダック+3.41%、S&P500指数+1.89%、中小型株のラッセル2000+3.05%、半導体のSOX指数は+5.44%で戻って来た。ナスダックの月間騰落率はー8.98%1月として過去最悪(081月-9.89%)下落を回避した、との報道が印象的。

世界最大の資産運用会社ブラックロックが「米国債の大幅なアンダーウェイト・ポジションを縮小する(つまり減らしていた国債を買増す)」と発表したことと見られる。利回り上昇は「現時点で行き過ぎ」と判断したと言う。もっとも、株式市場については、「押し目買いを入れるほど十分に下げていない」とし、ポジショントークの匂いも漂う。株式は小幅なオーバーウェイトにあり、「バリュエーションで投資判断を引き上げる状況にない」とし、供給主導、サプライチェーン主導のマクロ経済混乱要因に注意しているとした。また、米財務省が予想を大幅に上回る「第1四半期借り入れ7290億ドル(昨年11月時点の見通し4760億ドル)」発表したことも、国債発行圧力感を低下させたと見られる。

米ゴールドマンサックスが22年米成長率見通しを+3.9%から+3.2%に引き下げた。財政支援策削減、オミクロン拡大の重石などを要因に挙げたが、とくに第1四半期を+2.0%から+0.5%に下方修正したのが目立った。その分、後半に向け急回復見通しになるが、足元の経済指標に過敏になる流れと思われる。発表された雇用統計では依然として人手不足が深刻ということが分かった。一方では、米不動産コンサルタント会社が「マンハッタンの小売店賃貸料が5年ぶりの大幅下落となった」と発表。マンハッタン主要地区で前年同期比14%下落、客足が遠のき下落が厳しいタイムズスクエアは37%急落。空室率27%。米東北部の記録的暴風雪もあり、景況感の冷え込みも気に係るところだ。

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